CONTENTS
第一章 未来なき農政
◎勢いを増す減反政策
業務用米の高騰で困窮する米飯業界/豊作なのに高米価のカラクリ/
民主党時代に始まった飼料用米という愚策/2015年産からの「行き過ぎ」強化策
◎国による飼料用米推進という狂乱
減反達成に動き出した千葉県/主食用品種の独自助成を倍額に/普及の対象は小規模農家/飼料用米を作るメリットあるのか?/補助金2割カットにおびえる未達成県/財務省も問題視する飼料用米政策/農林水産省の自作自演/ほぼ露見しない法律違反が横行/高米価は米国産の輸入機会を増やすため!?
第二章 水田農業の大転換
◎無償化する農地
◎「大量離農」が始まり、農地が大量に放出される
◎大量離農、規模拡大から戦後最大のチェンジ?がはじまる
第三章 限界を打破するコメづくり
◎「規模の経済」の限界を突破せよ
◎「瑞穂の国」の生産力を取り戻せ
◎広がる農地を支える人づくり
◎人手不足をカバーする自動走行
第四章 日本産VS海外産
◎和食の世界進出と急増する日本米需要
◎タイ市場の7割奪取を目論む新参者
第五章 世界基準のコメ
◎グローバルGAPで世界を目指すフランチャイズ集団
◎GAPで揺れる五輪の食材調達
第六章 世界が求める酒造好適米
◎高級日本酒の世界的需要増がコメづくりを変える
◎産学連携でオリジナル酒米育成
◎良いコメづくりと酒造りで世界へ躍進する
第七章 長粒米はブルーオーシャン
◎新潟の農業法人が独占栽培・販売する長粒米「インディカ」
◎長粒米の新品種で業界の閉塞感を打破する
第八章 【提言】減反廃止のロードマップ
ビジョンを示さず、言葉と行動がちぐはぐな安倍政権/業界リーダーたちが描く「減反廃止後」
インタビュー@ 秋田県大潟村の黒瀬農舎・黒瀬 正氏
農家の自立を奪った減反は即刻廃止し、変われない農水省と農協は解体すべし
インタビューA 米卸の鰍゙らせ代表・村瀬慶太郎氏
減反廃止を好機にコメに対する本当のニーズに応える業界へ
インタビューB 東京大学大学院農学生命科学科教授・本間正義氏
すべての階層の農家が経営発展のモチベーションを持てる仕組みをつくれ
(著者プロフィール)
窪田新之助(くぼた・しんのすけ)
2004 年 明治大学文学部卒業、鞄本農業新聞入社。外勤記者として8 年間、国内外で農政や農業生産、農村社会の現場取材に年間100日以上従事する。2012年よりフリーの農業ジャーナリストとして農業専門媒体などで活動。2014 年、米国国務省のインターナショナル・ビジター・リーダーシップ・プログラム(I VLP)の招待でカリフォルニア州などの農業現場を取材。
著書に『GDP4%の農業は自動車産業を超える』(講談社+α新書、2015)
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